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12月12日am6:28 エゾモモンガ

雪のない十勝です。朝、5:40。家を出る時の気温は0度。12月にしては全く寒くない朝。それでも車のフロントガラスは霜がガリガリに凍って、ゴリゴリとスノーブラシで霜を落とし出発。昨日の夕方の雨で道路が凍ってところどころツルツル。気をつけながら、巣穴のある林に到着。車の中でもう少し明るくなるのを待ち。笹をガサガサとうるさい林、東の空はオレンジいろに変わり、ゆっくりと明るくなってくる。そろそろモモンガ巣穴に戻ってくる時間。

 

毎日のように、観察にくる巣穴なので、ここのモモンガたちの行動パターンはいつも通り、定刻どおり、打ち合わせ通りで、安定しています。

 

50mほど離れた場所に、2箇所の巣穴があり、1箇所は4匹のエゾモモンガがねぐらとして使い、もう1箇所のヤチダモの巣穴は3匹のエゾモモンガがねぐらとして使用。なぜか4匹入る巣穴の方が帰る時間が早く暗い、3匹入る巣穴はだいぶ明るくなって戻ってくる。明るくなると、離れた巣穴へと次々に滑空して帰っていく様子を見ながら、低い巣穴の下でエゾモモンガが帰ってくるのを待つ。

 

ここ数日は、1匹目のエゾモモンガは必ず巣材を口にくわえて戻ってきます。巣材は枯葉のようで、これから寒くなる季節に備えて、食事を終えて巣穴に帰るときについでに巣材をもって飛んできて、巣穴に入る。そして、巣材を巣の中に置いたら一瞬だけ穴から顔を出す。というサービスもいつもと同じ。

 

その1匹目が戻った後に2匹が続いて巣穴に戻る。最後の一匹が巣穴の戻ったのが6:28。日の出は6:49。東の空が朝焼けでピンクに染まっていました。

 

夜明けから明るくなるまでの、20分ほどの短い時間ですが、息もできないようなエゾモモンガとの朝の挨拶でした。

 

 

そろそろ雪が欲しい頃です。気温もぐっと冷えれば、モモンガ達の活動パターンや行動も変わってくることでしょう。寒くなりますが、しっかりと防寒準備をして、短い冬を楽しみましょう。それでも、まだまだ早起きが楽なのも、気温が高いのもありがたいのですが、、、

 

 

話は変わりますが、先日、音更町林務課の方から連絡が来ました。内容は、音更町の防風林の伐採についてでした。昨年の12月に防風保安林(町有林)の伐採が問題になり、今年の5月に十勝毎日新聞の電子版にも掲載されました。

 

今回の役場からの連絡は、近くの農家さんが防風林を少し切って欲しいと役場へ要望があり、役場としては、農家さんの要望にも対応しようとする姿勢と、私のような町有林を利用している人への配慮として連絡をいただきました。

 

畑に枝が落ちたり、日陰になる。またトラクターの自動操縦に枝が邪魔で衛星をキャッチできないなど、農家さんから見れば少しなんとかしたい防風林。だけど、風の被害から畑を守るのも防風林の役目。

 

ちょっとした防風林でも、リスやモモンガやネズミたちの棲家となり、フクロウや猛禽類へと生態系ができあがる。時にはスズメバチやエゾシカ、ヒグマなど厄介な生き物も利用する回廊にもなりえますが、身近な自然から地球規模の環境問題。回り回って私たちの暮らし、豊かさにも繋がってくるのかもしれません。

 

人の暮らしと野生動物の暮らしの住み分、共存は難しいところです。地域に暮らす人が、身近な自然に気づき、親しみを感じ、季節の移ろいを感じながら暮らせることが一番だと思います。モモンガの暮らしが平穏であることを願います。

 

ロッジラッキーフィールド のエゾモモンガのガイドは、完全プライベート(1組様限定)で行っております。フィールドに踏み入ること、野生動物に近づくことは、人は少ないにこしたことありません。そして、動物の自然営みを観察するには、静かに人間の気配を消して、動物達の時間に合わせることが大切です。そこには他のお客様や知らないカメラマンに気を使う必要もありません。対峙するは、自然と野生動物です。しっかりと相手をみて観察、撮影に集中してください。なお、ご案内するフィールドは動物達のため、また近隣農家さん、情報共有する仲間たちのためにも、後日ご自分で行くことがないようにお願い申し上げます。わからないことやご心配ごとは、なんでもお気軽にご相談ください。

 

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