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朱鞠内湖イトウガイド その4 根っからの釣り人

いろんな釣り人の背中を見ていますが、この二人の背中は、小学3年生の背中とおんなじだなぁとつくづく思いました。素敵な背中です。

前浜に現れた、朱鞠内湖の主は、体長10メートルほどの神代でした。何百年の月日をかけて成長し、ダムによって湖底に沈み、風に向くままに前浜に流れついたこの巨大な丸太は、釣り人を乗せてもビクとしない。そして大きなイトウたちを引き連れて、前浜にやってきました。そして、そんな賢いイトウたちに、釣り吉ふたり。時間を経つのを忘れて、楽しそうでした。

キャスティングも抜群にうまくて、数十年前のグラスロッドに渋いリール。最近の「軽くてよく飛ぶ」というロッドとは真逆のような、オールドクラシックなアクションが、またいい感じに水を揺らしていた。イトウが食っても、ちょうどいい竿の曲がりは、時代を感じさせない、とても素晴らしい竿をリール。これで十分というよりも、こっちの方が面白い。そこにたどり着ける人ってなかなかいないものです。拘って遊びのがフライフィッシングの楽しみです。

魚の大きさを物語るように、右腕に巻かれたバンドは数々のキャスティングで限界にきた肘をサポートしている。そこまでして、竿を振りたい。この竿にこだわるところが、凄い、そして呆れる。

 

上陸して、休憩。コーヒータイムは背中から響くキビタキの声と杉坂さんの熱い会話。1日3回の杉坂さんとの業務連絡は、かなりの精度の情報交換でございます。

 

この朱鞠内湖のイトウを守る人がいて、イトウを釣る釣り人がいて、そして釣り人を全力でサポートしてくれる、レイクハウス の小西くん。いつも本当に頭が下がるのです。この場を借りて、小西くんはじめレイクハウス のスタッフの皆様、ほんとうにありがとうございます。持っているのはエゾリスの森のチーズ工房の寺尾くんが作ってくれた、ラクレットチーズの新作 「升」です。ワインがすすんで、またスタッフの方にご迷惑をかけてしまい升。合掌