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96時間川

雪と氷に閉ざされる前に、ストンと暮れる夕暮れのラストチャンスに糸を引く力を緩めず、懐中電灯の明かりで薪を集め、雲の隙間の星を探し、寝袋に包まれる瞬間の開放感。背中で感じる川底や昼夜誘われるオスジカからのラブコール、キャキャキャとヤマゲラに笑われて目が覚めて、朝の顔を洗う川の水の冷たさ、やることもなく焚き火に火をつけて、また川を下る。音もなく流れる飲み込まれそうな大河のイタズラにどっぷりと浸った3泊4日の川の旅でした。